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2018-12

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日記35日目

に、入る前に。
ちょっと曖昧な表現にしようと思いましたが、気が変わったので追記入っています。

あと、キャラ投票の方ありがとうございます。

天然っぽい!

3 票
「天然ですよね。」
あ、え……

「どう見ても天然」
ちが……

「明かに天然」
……はい

天然というとあまり良い印象ないのですが、これは好意的に解釈しても宜しいものか……ボケたくないお(^q^  いつもと同じように朝が来た筈だった。
 いつもと同じく、とりわけ面白い事もなかったが、平穏な日常に不満があるわけでもなかった。
 毎日が同じように過ぎてゆく日々に、疑問を抱く事もなかった。

 ――空が割れるあの日までは。

 欠けた空は雨のように降り注ぎ、地面に突き刺さったり、粉々に砕けたりした。
 空は遠くの方から崩れていったので、私達は家から抜け出して、まだ空が欠けていない方へと必死に逃げた。
 空の景色を映した空間は、今はただの暗闇でしかなく、世界はまるで闇に飲みこまれるかのように無くなっていった。

 何が起こっているのか分からない私は、お父様とお母様に空の事を聞いたが、二人とも沈痛な面持ちで私に何も答えてくれなかった。
 どれぐらい走ったのかは覚えていないが、小さな小屋を見つけた私達は、とりあえずそこへ避難した。
 ヴォルフラムお父様は窓から小屋の外を眺めていたが、何かを見つけたのか小屋から一人で出て行った。

「リーゼとオリフィはここに残りなさい。私は知り合いに助けを求めてくる。」

―と言い残して。

 リーゼお母様と私は、お父様の言いつけ通りに小屋の中でずっと待っていたが、窓から見える割れた空と暗闇は少しずつ此方に近付いてきて、一向に崩壊が収まるような様子を見せなかった。

「……お母様。お父様はいつ戻ってくるの?」

 蒼褪めた表情のお母様は無理に笑顔を作ると、私の頭をぎこちなく撫でた。

「大丈夫、お父様は戻ってくるから……此処で待ちましょう。」

 不安で押し潰されそうになった私は、お母様に抱きついて恐怖を紛らわせようとした。

「お母様……いったい何が起こっているの?私……恐いよ。」

 リーゼお母様はしがみ付いた私を引き離すと、私の肩を軽く揺さぶって静かに諭した。

「オリフィ……あなたには黙っていたのだけど、この日が来るのは……決まっていた事なのよ。」

 お母様の言葉の意味を理解できずに呆けている私。
 それに構わず、彼女は冷たい目で私を見詰めながら、思い掛けない言葉を紡いだ。

「……あなたの所為で、この世界は終わってしまうの。」

「あ、え!?どうして……私、なの?お母様の言ってる意味が……よく解らない。」

 お母様の肩を掴む力が強くなったかと思うと、私は投げつけられるように床に倒された。
 驚いて起き上がろうと床に手をつき見上げたお母様の手には、何処から持ち出したのか分からない鈍く光るナイフが握られていた。

「こうするしか方法が無いのよ……ヴォルフラムだって赦してくれる。ごめんなさい……オリフィ。」

 お母様は涙を浮かべながら、両手に握りしめたナイフを振り上げた。
 呆然と見つめる私の視線に、彼女は応えるように泣きながら笑って小首を傾げた。

「お願いだから、死んでちょうだい?」

 彼女のナイフが振り下ろされる前に、私は咄嗟にお母様の身体に必死でしがみついた。
 バランスを崩した私達は、床に倒れ込むともつれ合った。

「やめて、お母様!私、死にたくない!お願い、助けて!」

 必死にナイフを握る母の手を抑え込んでいた私の手は、いつの間にか血に染まっている事に気付いた。
 驚いて手を離した私を、お母様は蹴り剥がすとヨロヨロと立ちあがった。
 床に這いつくばる私が目にしたものは、お腹のあたりから服が真っ赤に滲み、血が滴り落ちている母の姿だった。

「ち、違う……ごめんなさい。お母様……そんなつもりじゃ……」

 ―鈍痛。
 そして、徐々に熱いような痛み。
 差し出そうとする私の手を彼女のナイフが掠めると、私の手からも血が溢れだした。

 お母様はお腹のあたりの傷を手で何度か擦ったあと、さらに蒼褪めた顔色で私に微笑んだ。

「大丈夫よ……私はこれぐらいじゃ、死なないもの……ヴォルフラムが待っているから。」

 声を出そうとしても、喉が張り付いたように乾いて声を出す事が出来なくなった。
 逃げようと立ち上がろうとしても、腰が抜けて這いずる事しかできなかった。
 ただ、必死に其処から逃れるために、私は何処かへと手を伸ばした。

―また鈍痛。
 背中が焼けるように熱くなったかと思うと、それは徐々に痛みに変わっていった。
 その痛みが幾度か訪れると、身体が痺れてきて思うように動かなくなっていった。
 流れ出る血が脈打って、耳元で鳴っているかのように大きくなってゆく。
 
 必死に手を伸ばした先に何かの触れる感覚で、僅かに意識を取り戻した私が見たものは、目の前にある姿見の鏡だった。
 鏡越しに後ろに立つ母は、ナイフを私の背後に目掛けて突き立てようとするところだった。
 振りかえろうにも、身体が既に動かなかった。
 スローモーションのように鏡越しの彼女は、私に向けてナイフを突き立てようとしていた。
 ―が、急に崩れ落ちるようにお母様は倒れ込んだ。
 崩れ落ちるお母様の背中には、割れた大きな空の欠片が深々と突き刺さっていた。
 鏡を背もたれにするように私が向き直ると、倒れ込むお母様の周りはあっという間に血溜まりとなっていた。

「や、やだ……お母様……お願い、返事をして……」

 駆け寄ろうと、寄り掛かっていた鏡に力を込めようとした私の身体は、靄のように溶け始めると鏡をすり抜けていった。
 遠のく意識の中で見た、鏡の向こう側にあった世界は、粉々に砕けてお母様も飲み込むように闇の中へと消えていった。

「お母様!」

差し伸べた手は虚空を掴み、目が覚めて見えたものは見知った天井だった。

「また……あの夢。」

汗で濡れたパジャマが身体に張り付いて、動く度に不愉快極まりない。
悪夢のせいか目覚めはとても悪く、夢から覚めたのにも拘わらず、意識は未だに夢見心地のままだった。
そもそも、あれは夢なのか。
夢で刺された背中は、ある筈の無い痛みを感じさせるほどに鮮明なイメージがいまだに残っている。
私はベッドから上半身だけを起こすと、胸元に手を当て心臓の鼓動の位置を確かめた。

「やっぱり……分身のほう、か。」

もはやお父様もお母様も居ない鏡の世界の中で、私はやるせなさに溜息を一つ吐いた。
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