2018-07

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日記49日目

 ―今日は約束の日。
 
「なかなか素敵な人形じゃない。これなら、おりふぃも喜んでくれそうね。」
 
 リリの準備してくれた器の人形は、私の希望通り小鳥の羽と綺麗な糸の入り混じった天使の姿をしていた。
 あとはおりふぃをリリ達の元へ連れて行って、彼女らが儀式を行えばおりふぃの心をこの人形の中へ入れる事ができる。
 私は元の身体に戻って、契約主が魔力の枯渇する恐れのある仮初の身体から解放されるのだ。
 おりふぃの心の入った天使の人形をテーセウスさんの所へ渡せば、私は彼女と彼の間に交わされた契約を破る事なく、元の身体に戻る事ができる。
 ヒスカの誕生日にテーセウスさんが、彼女に送った願いを叶える天使の箱ウォーリーボックス。
 おりふぃの天使の人形に合わせて、ヒスカとエキュパーシュの人形をお揃いで作った。
 別に彼女達の魂を人形に入れる訳ではないが、人形の中にいるおりふぃが寂しくないようにと用意した、私のちょっとした計らい。
 
 すべてが終わって、彼にこの箱を手渡した時、彼はどのような表情を私に見せるのだろうか。
 そして私にどんな言葉を浴びせるのだろう。
 その瞬間を想像するだけで、鳥肌が立つほどに気分が高揚した。
 

「もとの身体に戻って何をしたいの?」
 
 ふと、今にも泣きそうなおりふぃの表情が脳裏に浮かんだ。
 
「何をするかではないわ……私は在るべき姿に戻るだけなの。」

 そう、私はオリフィエル・ニフルハイムなのだ。
 元の身体に戻る事に、呵責を覚える必要などない。
 誰に話しかける訳でもなく、私はひとり呟いた。
 

 おりふぃは大切な友達たちに別れを告げて、覚悟を決めたのだろうか。
 彼女が考えを纏めるのに、十分な時間は与えている。
 それでも、結論を出す事ができず、私の前に現れるのだろうか。
 それとも、観念して素直に身体を差し出すのだろうか。

 「……私の厚意を無碍にしないでね、おりふぃ。」

 私がオリフィのいるテントへ戻ると、そこには書き置きが置いてあった。
 鏡文字で書かれたその手紙は、間違いなくおりふぃの書いたものだろう。
 怪訝に思いながらも、私はその手紙を読む事にした。


 テスとレレさんがお誕生会を開いてくれるというので、行ってきます。
 帰りは多分遅くなるので、ふぃーは先に寝ててもいいです。
 例の話は帰ってからしようね。

 おりふぃ。






 「へぇぇ……ぜんぜん余裕じゃないっすか、おりふぃさん。」

 私は手紙をくしゃくしゃに丸めると、テントの外へ思い切り放り投げた。



お借りしました。
ENo.18 リリさん
ENo.9 テーセウス・フォン・アストゥリアスさん
ENo.40 Leleさん
ENo.492 (エク)バレット・アントラージュさん
ENo.493 ヒスカ・ジェイドさん
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