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2018-09

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裏日記18日目

 ニフルハイムの街は貧困の差が激しく、豪華な建造物の立ち並ぶ中央からすこし離れると、鬱蒼とした貧民街が広がっている。
 貧民街での犯罪や暴力など日常茶飯事で、衛兵などが取り締まりに来ることも殆ど無い。
 故に、道端の影で血塗れの男が倒れていても、誰も気に留めることもない。
 気に留めるものが居るとすれば、追い剥ぎぐらいなもので、血塗れで倒れている男の前で立ち止まった女もそういった類の者だと、気配に気づいた男は思った。

「ねぇ、聞いてる?さっきの連中は、とりあえず帰ったみたいよ。連れの女の人は、手遅れだったみたいだけど。」

 血塗れで倒れてる男を心配する様子もなく、女は見下ろしながら淡々と話し掛けた。

「……お前は誰だ。俺を助けたとでも言いたいのか。生憎、礼をするにも身体も動かん。死期が少し伸びただけの事だ、余計なことをしたもんだな。」

 血塗れで倒れている男は、少しだけ顔を上げると息絶え絶えの声で答えた。

「そうね。放っておいても死にそうよね。何か、思い残したことでもある?遺言ぐらい聞いてあげるわよ。」

「裏切り者のジェラルド……ジェラルド・ランツフォートに呪いを。」

 男の言葉に首を傾げた女は、スカートを抑えながらしゃがみこむと、倒れている男の顔を両手で持ち上げた。

「嫌よ。なんで、私が頼まれなきゃいけないの。自分でやりなさいよ。」

「……なら聞くな。俺が死んでも奴に復讐できるなら、とっくにしてるさ。」

 身も蓋もない女の言葉に、自嘲しながら男は呟いた。

「あら、それぐらいの覚悟はあるのね。なら、私と契約してみない?あなたの復讐叶えてあげるわ。」

「……お前は何者なんだ?」

「私?私はノウァ。ただの悪魔よ。」
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